ラストイニング〜重ねるイニングの行く先〜
第5章 終 盤

1節 背番号なし

「お〜っす。」。

学ラン姿の杉山を見て、奈月は唖然とした。

「どうした?見違えたか?」。

「どうしたは、充の方。なんでここにいるの?」。

「えっ、見ての通り、お見舞いじゃん。ま、俺も外来とリハビリがあったからさ。せっかく病院来たのに奈月の所に来ないって淋しいじゃん。」。

「ねぇ充。外来って学生優先だよね、ここ。」。
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