━ Are You Happy ? ━

■取り戻す羞恥心


ソファに並んで座って

パスタを食べた





食事が届くまでの間は

翔はベッドに転がったまま

食事のメニューとは別の

数冊のファイルを順番に捲ってた


私は


途中からで

内容のわからない

テレビから流れる映画に夢中なふりをした





お互い

意識しすぎてよそよそしいのか


ほんとに私が嫌になるくらい

呆れちゃったのか


どっちかわかんなくて

話し掛けるのを躊躇う





無言のまま

食事を終えると


翔はそのままバスルームに消えた





翔がいなくなったことで


緊張の解けた部屋





はぁ っと大きな溜息が出た




















翔が転がってたベッドに

同じように寝転がると

ローブが傷付いた皮膚に擦れて痛かったので


仰向けになり、膝を立てた


翔と同じように

数冊のファイルをお腹の上でペラペラと捲る





刺激的なファイル を

興味津々に読み耽た








『ほしいの?(笑)』


『はっ…ちがっ…///』





頭をタオルでガシガシ擦りながら


Tシャツにパンツ姿の翔が

私の横に座り

ファイルを覗き込む





『…人肌に近い……』


『読まなくていいからっ…///』


『“初心者向け”だって(笑)』


『いいから……///』





クスクス笑いながら

私からファイルを取り上げ

また捲る





『“こんなの”もあんだって…すっげーよな…』


翔の指差すトコロを見て見ぬフリ…


『…コの部分…どう使うんだろな…』


『はっ……///』


『…お前にもまだ
“恥じらい”があったか…』








刺激的なファイルで


羞恥心 を取り戻した夜



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