百もの、語り。


板の上には予想通り、もう1枚板が。

その前に雑誌の束が置かれていて、
やっぱりなと俺は思いました。


それらをどけて、中を覗くと
奥の方に、子供が蹲ってるのが見えます。

開いてる事には気づいてるだろうに、
中の人物は動かないし、
それに、聞こえるのは泣き声ばかりで。


これ以上無反応なら、放置しようと
そう決めてから、一応声をかけました。


『おい、怪我でもしてるのか?』

そう尋ねてみても、返答は無く

しかし泣き声さえも聞こえなくなったので
まさか熱中症にでもなって
声も出なくなったんじゃないよなと、

幼馴染自体は割とどうでもよかったけど、
彼の家族にはいつもお世話になっているし

泣いてる内はまだ何か喋る位できたろうに
無反応だった事にイラついていたけれど
本当に仕方が無く、中に入る事にしました


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