百もの、語り。

渡された餌は、どう見ても、
レトルトのおかゆ。だったんですって。

あのパックに入ったままの。

それを温めてこの器にって渡されました。


……一体、何を飼っているんだろう?

鳴き声は聞こえないし、
きっと小動物ではあると思うんだけど。

お兄ちゃんはそんな事を言ってました。



そして出かける前に隣人はもう一言。

お風呂場のドアに窓がついているから、
その前に置いてやってください。
人見知りするんで中は覗かないでください

……アパートなのに、改造したのか?
大丈夫なのだろうか。

そして声帯を取る手術した犬か猫か?

でもお粥か……そんな事を思ったそうです



そして頼まれていた時間。

借りた鍵を使って室内へと入ると、
バスルームへ続くはずのドアに、
猫が出入りするような感じの
小さな窓と外からの施錠を確認しました。


鎖がドアノブと、壁に繋がれていて、
そこに南京錠が数個、かけられていたそうです。

……一体何を飼っているんだ?

ちょっと気になってしまったお兄ちゃん。


< 62 / 266 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop