チャリパイ14~最後のサムライ!
「簡単に言うなよ……
一国の軍隊相手に、オイラ達がかなう訳ないだろ……」
「そうなんだ……ガッカリ!」
シチローがひろきのKYな発言を窘めると、てぃーだがイベリコに対し申し訳なさそうに謝る。
「ごめんなさいね……イベリコ、アタシ達じゃ何もお役に立てなくて……『国連』あたりが動いてくれると良いんだけれど」
「いえ……私の方こそ、せっかくのスキヤキパーティーなのに暗い話なんかして……どうか、私の事には構わずパーティーを続けましょう♪」
自分達の国の事に、関係の無いチャリパイの四人に要らぬ心配をさせまいと、イベリコはイベリコなりに気遣っての発言だった。
「そうよ!イベリコ……せめて今夜は辛い事は忘れて、スキヤキいっぱい食べるのよ!」
子豚が、イベリコの器を手に取り、どんどんと肉をよそって言った。
自分と容姿がそっくりなイベリコなら、食べる事が何よりの気分転換になるのだろうと子豚は思っていたに違いない。
「そうだな、暗い話は今日は無しだ♪さあ~また飲み直そう~♪」
シチローがビールジョッキを手に、明るく笑って見せた。
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