チャリパイ14~最後のサムライ!
子豚とイベリコが着替えの為に別室へと行っている間。
何気なく窓の外に目をやったシチローが突然、素っ頓狂な声を上げた。
「あれ、何だあの連中は?」
「どうしたの?シチロー」
「ほら、外にいる連中だよ……なんか、こっちの様子をずっと窺ってるみたいだけど」
シチローに言われて窓の外を見ると、なるほど数人の男が事務所の敷地のすぐ外で、じっとこちらを見ている。
「誰だろ?…お客さん?」
「違うわね…何か嫌な予感がするわ……」
てぃーだが眉間に皺を寄せ、呟いたのには理由があった。
数人の男達は、全員が同じ服を着、同じ帽子を被っていた。すなわち、どこかの組織に所属している人間という事である。
そして、全員が夜だというのに揃ってサングラスをしていたのだ。
グループで夜にサングラスをして活動をする連中に、善良な市民のイメージなど湧くはずが無い。
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