チャリパイ14~最後のサムライ!



子豚とイベリコが着替えの為に別室へと行っている間。


何気なく窓の外に目をやったシチローが突然、素っ頓狂な声を上げた。


「あれ、何だあの連中は?」


「どうしたの?シチロー」


「ほら、外にいる連中だよ……なんか、こっちの様子をずっと窺ってるみたいだけど」


シチローに言われて窓の外を見ると、なるほど数人の男が事務所の敷地のすぐ外で、じっとこちらを見ている。


「誰だろ?…お客さん?」


「違うわね…何か嫌な予感がするわ……」


てぃーだが眉間に皺を寄せ、呟いたのには理由があった。


数人の男達は、全員が同じ服を着、同じ帽子を被っていた。すなわち、どこかの組織に所属している人間という事である。


そして、全員が夜だというのに揃ってサングラスをしていたのだ。


グループで夜にサングラスをして活動をする連中に、善良な市民のイメージなど湧くはずが無い。


< 18 / 167 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop