チャリパイ14~最後のサムライ!



「え~と、オイラ達の泊まるホテルは、この場所からだと……」


パラシュート着地点から歩く事30分。
シチロー達四人は、ブタリア宮殿から比較的近い『トンカーツ』という名の町の中を歩いていた。


食料品の市場が建ち並ぶトンカーツのメインストリートには、周辺の町からも数日分の食料を調達する為に、多くの人々が訪れる。


元々賑やかな町であったトンカーツだったが、国王死去の後ブタフィ将軍による国の支配が始まると、この町にも様々な変化が見られた。


ブタリア軍の軍備増強の為にブタフィ将軍が執った強引な増税、そしてインフレ政策の為にブタリアの物価は急上昇し、この町の経済を切迫させていた。


そして町には、反ブタフィのデモを警戒して多くの銃を持った兵がそこかしこに立ち、不穏な空気を漂わせている。


つまり……簡単に言うと、平和な日本に比べるとかなり物騒でヤバイ雰囲気だという事だ。



「ねぇ~、まだ着かないの~あたし達が泊まるホテル?もう歩くの疲れちゃったよシチロー!」


そんな事を言いながら、ひろきが立ち止まり自分の荷物を足下に着けた



その時だった!



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