チャリパイ14~最後のサムライ!
西側、シチロー・ひろき組……
「じゃあ、ひろき。
まずは《シチュエーションA》から行くぞ!」
「オ~ケ~♪シチロー♪」
そう声を掛け合うとシチローは、建物の西側の壁に背を向け、銃を構えて直立不動で外を見張る兵士のひとりのもとへ、息をはずませて大声を上げながら走って近付いて行った。
「兵隊さ~~ん!大変だああ~~っ!」
いきなり自分の方へと向かって来たシチローに、兵士は銃を持つ手に力を入れ、身構える。
「何だお前!いったい何が大変なんだ!」
「兵隊さん!あっちの木の上に、あの伝説の『ゴールデン・キングコブラ』がいるんだよ!」
宮殿から四~五十メートル程離れた大木を指差し、シチローが叫んだ。
『ゴールデン・キングコブラ』とは、この国で
『一生に一度その姿を見る事が出来たら、その人間は生涯の幸福を得る事が出来る』と噂された伝説の生物であった。
「何!それは本当かっ!」
「ホントだよ!早く見ないとどこかへ逃げちゃうよ!早く、早く!」
「そ、そうか。そうだな……そんな珍しいものなら……」
伝説の生物の誘惑に負け、持ち場を離れた兵士は、シチローに手を引かれゴールデン・キングコブラがいるという大木に向かって走って行った。
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