甘い笑顔のキミ
ー文化祭は大変ですー

☆つながる手

「藤崎、ペンキ足りねー!!」
「それは隣のクラスに借りてきて!!」


「渚、これできないよ~!」

「じゃあ、後でやるからおいといて!!」


文化祭三日前、教室は室温が高くなり、全員がそれぞれの作業を必死にやっていた。


そんな中、私は…

「渚っ、これどうするの?」

「藤崎、これは?」


……とにかく走り回っていた。


理由は簡単。

部活に所属している人が多い私のクラスは、放課後に残って作業ができる人が少なかったため、

三日前の今日になっても半分以上が未完成だった。

しかも、
部活の出し物の練習で精一杯なのか、自分の作業を理解してなかったり、
どこに何があるか分からない人が多く、
みんな、全てを私に聞いてきた。
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