甘い笑顔のキミ

☆気づいてあげて

あの日から一週間がたち、もう文化祭一週間前となった。

あれから相川くんは会議が終わった後、

教室まで戻ってきて、ひとりで断りきれなかった仕事を続ける私の手伝いをしてくれるようになった。

疲れた顔を一切表情に出さずに手伝ってくれる相川くんを見るたびに、

私の想いはつのっていくばかりで…。



「…それで告白する勇気はついたの?」

今は5,6時間目を使った、文化祭の準備時間。

休憩にと、人がほとんど来ない中庭で座りこんで舞としゃべっていた。
目の前で嬉しそうに言う舞に、私は苦笑しながら首を振る。


「…ううん。告白となるとやっぱり怖くなっちゃって…。」


毎日放課後の話を聞いてくれて、相談にものってくれる舞に申し訳ないなと思いつつも

やっぱり告白ができない自分に悲しくなってくる。


それどころか…

「好きになっていくほど、恥ずかしくなって顔も真っ直ぐ見れないんだよね…。」



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