ゆびきり


今日から中学生。


つい最近まで小学生だったのに
不思議な感じだ。


大人になっていくのも
こんなあいまいなボーダーラインを超えて行くことなのかもしれない。







僕の部屋のドアが勢い良く開いた。

藍ちゃんが入ってきたかと思うと
勢い良く開けた反動で勝手にドアは閉まった。



今までとは明らかに違う空気が一気に入ってきた

そんな感じ。




制服の藍ちゃんは
何だかちゃんと中学生してる。




セーラーカラーの襟元から
ふわりと結ばれている白いスカーフ



手を伸ばすと
おへそが見え隠れする
短めのセーラー服



スカートは…

短すぎないか!?



「スカート短いよ」


そんなオヤジじみた意見をしながらも

僕はしっかりスカートと足の境界線に目を奪われていた。




「たっちゃん!!」


「はい!ごめんなさい!」


やましさ満開。
つい謝ってしまった…


「何謝ってるの!?」

「へ??」


「たっちゃんカッコイイ!!」

「え?」


あ。
僕そういえば
制服着てたんだった。



「あ…藍ちゃんもかわいいよ」


「ほんと!?早くママたちに写真とってもらおうよ。」


藍ちゃんは僕の腕をグイグイ引っ張った。





あんまり勢い良く引っ張るもんだから
足をもつれさせながらついて行った



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