手に入れるためなら



いつしか姉さんの悲鳴は
聞こえなくなった。


「ね、姉さん……?」


俺はおそるおそる姉さんに
触れた。


「………っ!」


脈が止まっていた。


「ああ、もう死んじまったのか」


親父はつまらなそうに言った。



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