桜の花びら舞う頃に
「2人とも凄いのね~!」

「怪我、大丈夫?」


麻紀、そしてさくらが2人に話しかける。

2人は、それに笑顔で答える。


「久しぶりだったけど……」

「息はピッタリだったな」


そう言って、悠希と玲司は笑った。


「ねぇ、二遊間コンビって?」


さくらが質問する。


「ああ」

「俺たち、高校の時は野球やってたんだよ」

「野球?」

「そう、それでショートとセカンドでコンビを組んでたんだ」


2人は懐かしそうに語る。




ショートとセカンド。

ダブルプレーや2塁ランナーへの牽制など、コンビネーションがかなり重要になってくる。

2人が、あれほどまで息を合わせられたのは、高校からの野球、そしてプライベートに至るまでコンビを組んできたおかげだろう。


「だから、あんなに息ピッタリだったのね」


麻紀はうなずいた。


「付き合いも長いしね」

「お互い、考えてることはだいたいわかるワケよ」


そう言って、2人は笑った。


「付き合い長いと、気持ちが通じ合うよね! あたしも、麻紀ちゃんと通じ合ってるしね」

「……いや、あんたの考えてることは、たまにわからない」


さくらの言葉に、冷静なツッコミを入れる麻紀。


「もうっ!」


と、さくらは頬を膨らませた。



そんなさくらに、思わず笑いがこぼれる3人だった。










< 109 / 550 >

この作品をシェア

pagetop