桜の花びら舞う頃に
第36話『手をつなげば』
5人の前に現れた男性。


それは、さくらと麻紀が知っているケレスの店長、若林ではなかった。


「すいません……人違いでした」


麻紀は頭を下げる。



「もしかして……若林にご用でしたか?」


「えっ!?」



目の前の男性の言葉に、驚きの声を上げるさくらと麻紀。


男性は、ケレス2号店の店長、松坂と名乗った。



「2号店ってことは……」


「そう、2年前に別の場所に新しく店を構えて、そちらに本店を移動したんです」


「じゃあ……若林さんは……」


「はい、本店の方にいますよ」



松坂は、優しく微笑む。

そして、手に持っていたチラシを麻紀に渡した。


チラシをのぞき込む5人。



「あ、ホント……本店と……遊園地の方は2号店になってる」


「麻紀ちゃん、お店の周辺地図も載ってるね」


「あ~、ここなら分かるよ」


「俺たち、よくこの辺で遊んでたもんな」



悠希は、玲司と顔を見合わせると、懐かしそうに笑った。


「定休日以外は、ほとんど店にいると思いますので」


そう言うと、松坂は一礼して去っていった。







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