桜の花びら舞う頃に
第47話『告白』
洋風居酒屋フレア。


料理が美味いことで有名なこの店。

その味は幅広い客層に支持されており、持ち帰り用の弁当まで販売されるくらいだ。



しかし、フレアの特徴はそれだけではない。


客に、様々なパフォーマンスを見せてくれることでも有名だった。



シェーカーやボトルを空中に投げてカクテルを作る、フレア・バーテンディング。

そして、フレイムというカクテルを注文した時に見せる、口から炎を吹くパフォーマンス。

その炎のアートを見た客は、みな口々にこう言う。



「わあっ、すごーい!!」



炎を吹く店長の二本木を見て、テーブル席の女性客が声を上げた。


「ホント、凄いんだねー!」


可愛らしい雰囲気の小柄な女性は、手を叩いて喜ぶ。


「そっか、さくらは見たことなかったんだっけ」


相対するのはスタイルの良い、綺麗系の女性。


「うん。前に来た時は、エリカ騒動で、それどころじゃなかったから」


さくらと麻紀だ。


「そっか~。私は、これで5回目くらいかな」


麻紀は言う。


「ここは、玲司のお気に入りの店だからね」


笑いながら、フレイムを一気に飲み干した。



「それにしても、久しぶりね。麻紀ちゃんと2人でお酒飲むの……」


「そういえば……そうね」


「麻紀ちゃんち以来だから……」


「約……半年ぶりかな」



2人とも、懐かしそうに目を細める。


あの時、本当は玲司もその場にいたのだが、彼は気を利かせて席を外してくれたのだ。

そのおかげで、さくらは麻紀と深い話ができたのだった。






< 422 / 550 >

この作品をシェア

pagetop