−*初カレ*−
第三章

波乱の転校生

しとしとと雨が降り、公園を通りかかると青や紫の紫陽花が綺麗に咲いている。




優哉くんと付き合いだしてもうすぐ2ヶ月が経とうとしている。




私達は相変わらず仲良しで、この2ヶ月で何度かデートもした。




アルバムに写真が飾られていく。




2人の思い出…。






傘を差しながら水溜まりを避けて歩いていると、橋の下の辺りに段ボールみたいな物が見えた。




私は不思議に思い、下に下りてみた。




段ボールの中を覗いて見てみると小さな子猫がいた。




まだ赤ちゃんの茶と黒と白がまだらの三毛猫。




子猫は震えていて、私に対して怯えるような目で見ている。




人間が怖いんだ……。




私は学校の鞄の中からタオルを取り出し、子猫を優しく包みこんだ。




そしてお昼に食べる予定だったパンをいくつか小さくちぎり、段ボールの中に入れた。
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