−*初カレ*−
始業式が始まる時間になり、皆が教室を出ていった後、一人になった時に一通の手紙を藤咲姫華の机の中に入れた。




昨晩何度も書き換え、頑張って書いた手紙。




読んでくれるといいな…。




今日こそこの気持ちを彼女に伝えるんだ。




“好きです”って…。






俺はHRが終わってから鞄を持って教室を出た。


向かう先は校舎裏。


俺はちょっと早いかなと思い、隣の体育館の中に靴を脱いで入った。




誰もいない体育館の中でバスケットボールを手にする。


数回ドリブルをし、弾みをつけてジャンプをすると、孤を描くようにゴールにシュートした。


パシュッ


気持ちの良い音が体育館に響いた。


「よし、頑張るぞ。」


俺はバスケットゴールの前でパンパンッと2回手を叩き、この恋が成就するよう願いながらゴールの前で祈った。






俺は校舎裏に移動し、藤咲姫華を待った。


ヤバイ……。
緊張してきた……。
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