−*初カレ*−
さっちゃん…優哉くん……。




ザワザワとした喧騒の中、2人の言葉でシン…と静かになった。




陽奈都は姫華の背中から顔を出し、前に出た。




「みんな……騙しててゴメン……。」


陽奈都は皆に頭を下げた。




「いくら家の事情だとしても皆を騙していたことには変わらない。
だけど、皆と友達になりたい。
こんな僕でよかったらまた仲良くなってもらえないかな……?」


陽奈都は懸念に思いながらゆっくりと顔をあげた。




そこには見守るような優しい笑顔を浮かべた皆の姿が。




「私達もう友達でしょ!!」

「これからもよろしくね♪」

「俺達はダチだ!!」

「今度一緒に遊ぼうぜ♪」




皆の笑顔に、皆の言葉に陽奈都は随喜の涙を流した。




その涙はとてもとても綺麗だった。




溜飲が下がり、皆に明るい笑顔を向ける陽奈都。




それは太陽のような眩しい笑顔だった。










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