夢と恋と王子様

突然の誓い





重いまぶたを開けると
ふかふかのベッドで
自分が寝ていた事に気づく。


それにしても眩しい。

目を細めて
だんだん慣れていく視界に
キラキラのシャンデリアが映った。


「………………?」




どこだろう

そんな疑問が頭に浮かんだ。


しばらく頭で考えていると
扉が開く音がした。



「あ、起こしちゃった?」



その声は
まさに藤岡勇志の声。



「初めまして、エリ」





漫画の世界から飛び込んできたような
白いスーツを身にまとった
藤岡先輩がいた。


「俺はユウシ。」



私の手をとると
手の甲に軽くキスをした。



「せんぱい……………」



私がそう呟くと
少し不思議そうな表情を浮かべ
またニコやかに笑った。



< 61 / 84 >

この作品をシェア

pagetop