夢と恋と王子様
心地好い暖かさの中
深い眠りについた。
ノブはその様子を
ずっと見守っていた。
気持ち良さそうに寝る私を見て
そっと唇を寄せ、キスをした。
ほんの一瞬。
「ごめんなさい、姫」
ノブは切なげに呟き
私の元から離れ部屋を出た。
それは誰も知らない
ノブだけの秘密事。
目を覚ました私の視界に
ユウシが映った。
「おはよう。」
優しい声が
静かな部屋に響き渡った。
あれからどれくらい
お昼寝をしていたのだろう。
窓の外は完全に真っ暗闇だった。