HAPPY RING

好きだよ

 あたしはベットにそっと座った。

 そして…ネックレスを取った。

 離れるときはネックレスを返そうと思ってた。
 和沙のものだっていう証のネックレス。

「…和沙…これ、返すね。離れていて不安定な時にあたしが持っていいものじゃないから」

 そしてこれも言っておかなきゃ。

「…あと…あっちで好きな人出来たら…教えてね。潔く…諦めるから」

 そんな連絡こないでほしい…。
 でも、覚悟はしなきゃ。

「やけにあっさりしてんな。おい。じゃあ、お前もできたら教えろよ」

「えっ?!あたしは出来ない!」

 そう言うと和沙は手を握りネックレスをあたしの手に戻した。

「そんときは潔く、そいつとの仲ぶち壊しに行ってやるから」

 へ?
 ぶち壊しに?

「あっさり手放そうとしてんじゃねーよ。ふざけんな」
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