忘れたくない

祖父




亡くなった私の祖父は母方の祖父のことだ。
私は父方の祖父母と今でも暮らしている。
父方の祖父母とは毎日会えるが
母方の祖父母にはあまり会いに行かなかった。


決して家が遠いわけではなかった。
だけど、まさか自分の祖父が病気にかかるとは思っていなかった
だから会いに行かなかった。


父方の祖父母は2人とも80代後半。
しかし母方の祖父母はまだ70代前半。
まだまだ元気に見えていた。


私の母方の祖父はすごく照れ屋だったから
会いに行ってお茶をしても
すぐに仕事に戻ってしまった。
それでも帰る間際に戻ってきてくれて
車に乗って帰るとき手を振ると照れながら手を振ってくれる祖父が大好きだった。


甘い物が大好きで、
照れ屋で、
仕事を一生懸命出来る人で..


だけど、私はあまり祖父のことを知らない
好きな食べ物も嫌いな食べ物も
好きなテレビ番組も
何も知らない自分に嫌気がさしてしまうくらい、
私は祖父のことを知らない。


でも、祖父が私を愛してくれてたことだけは
ずっと昔から知っていた。
無口であまり話さない人だったけど
笑った顔には暖かみがあった
私はそんな祖父の笑顔が大好きだ。
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