いとしのポテトボーイ
8、エースの過去
8、エースの過去


夏休みも終盤に差しかかった頃、わたしと雪沢クンと安土クンと真希チャンはセラミックボックスのコンサートに出掛けた。
 
安土クンと真希チャンはあれからちゃんと付き合っているみたい。

わたしは最初、安土クンの非常識な神経を疑ったけれど、わたしとの事件が終わって、それで真希チャンのことをちゃんと好きになることができるのなら、それはそれでいいと思った。
真希チャンはあの夜のことを何も知らないのだし、わたしもあの夜のことはとっとと忘れることにする。
 
安土クンはいつもの安土クンで、真希チャンもいつもの真希チャンで、わたしはそんな2人の姿に安心した。

だけど雪沢クンだけはわたしと安土クンが少しでも接近したりすると、必ず何げなく割って入って来る。

わたしはそんな雪沢クンの態度も嬉しかった。
 
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