手の中にある奇跡
「お疲れ様でした。本日はハイビスカスとオレンジピールのブレンドティーでございます。」

「気持ち良かったわ~
ありがとう♪頂きます。」

施術が終わり、2階のスペースで飲み物をお出しする。

「そうそう、しばらく出張で来れそうにないのよね~」

「そうなんですか?あまり、無理しないで下さいね。」

「うふ♪ありがとう!!まぁ、たかが、2年だけどね~」

「え!?に、2年もですか!?」

せいぜい、数ヵ月だと思っていたのに…

「私の中では短いほうよ~


「そうなんですか…」

「休みに遊びにいらっしゃいよ!!川之江関係の仕事だから、良い部屋用意してあげるわ!!静かな良い所よ!!」

「川之江関係の…どちらまで行かれるんですか?」


「インドネシアよ」

そんな所に川之江関係の仕事があるのかと頭の中で疑問が浮かび上がる。

「バリ島にね、リゾートホテルが新しく出来るんだけれど、そこにサロンを作るらしいのよ、それで仕事の依頼がきてね。」

「バリ式エステですね、私も好きです。…」

ああいう所で…

頭の中に過った考えを無理やり消す…

「穂香ちゃん?」

静香さんが私の顔を覗き込むように見る。

「あ…すみません…」

「落ち着いたら、連絡するから、本当に来てちょうだいね!」

「…はい」
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