手の中にある奇跡
出勤前
AM6:00

枕元にある携帯のアラームが朝を知らせる。


「…ン-」


ベッドの上で身体を起こして伸びをすると節々が
音を立てる。

カーテンを開け、窓も開ける。

「今日も1日頑張ろう!」

何となく…今日は良い事がありそうな気がした。


…何となく…












「…アッチ…」

キッチンでトースターからパンを取り出したものの、熱すぎて危うく落とす所だった。

「火傷は…大丈夫かな?」

すぐに流しで水を出して冷やしたけれど、これぐらい大した事はない。

気持ちの問題だと思う。

手は商売道具だから…
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