あの日の僕は。



だから恋の話したり、悩みが言えるんだろう。



…………あ。


悩みといえば。


「あのさ」


「ん?」


聞かなくちゃ。


この人生交換の理由を。


もしかしたらあるかもしれない海里の悩みを。



膝の上にある拳にギュッと力を入れる。


「海里は……」








パタパタパタ。







階段を上がるスリッパの音が聞こえた。


「やべ。クラスの奴ら戻って来たみてーだ」


海里はすくっと立ち上がる。


タイミング悪っ。



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