あの日の僕は。
「他の奴に負けたくないって思って当然だ。海里は弱虫なんかじゃない。自信持て」
「……なんか陸也が頼もしく感じる」
海里はフッと笑う。
「どーゆー意味だ」
「なんつーの?最初は何も知らないお坊ちゃんって感じだったな!」
「少なくとも海里の5倍は知識が豊富だと思う」
前、数学の時にやや難しいらしい問題解いたら先生に泣かれたし。
教室は拍手で満たされて。
コイツ、こんなにバカなのかよって引いた。