あの日の僕は。











ご飯を食べてる時だった。



「……陸也」



母さんが口を開く。


「何?母さん」


「陸也とそっくりな子、どこで会ったの?」



「家出した時、公園で」



そう言いながら僕はおかずの唐揚げを食べる。



「その子の名前は?」


「鈴木海里」




母さんは少し目を見開く。


「…………そう」


母さんはそれっきり黙ってしまった。











……どうしたんだろうか。


聞きたかったけど、迷惑だと思うからやめた。












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