あの日の僕は。



「そうか」


そして海里のお父さんが僕を見る。






すると、





「陸也……?」





名乗ってもいないのに僕の名前を呼んだ。





「どうして僕の名前を……」


僕を見て自然に陸也と言った。


海里から聞いている……というワケではなさそうだ。





「美弥子は……元気か?」


「な……!」


海里のお父さんから出た言葉に僕は動揺を隠せなかった。




だって、その、美弥子というのは。



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