死神の契約
まな板を包丁があたる音が聞こえる。

夢か…あれ…昨日俺何してたっけ…


「あっ、やっと目が覚めたね!」

女の子の声が聞こえる…って、女!?


慌てて飛び起きるとたしかに台所に女の子が立っていた。

「寝惚けてる?ちょっと衝撃が強すぎたかな?」


冷静に考えてやっと思い出した。

そう言えばこの女の子は死神で俺は大鎌に切り裂かれて気を失ったんだ。


「…あれ?特に傷ついてない…?」

「あぁ、あれは魂を削り取る鎌だから外傷はないわよ」

「ってか、ホントに死神だったんだね…」

「そりゃねー。冗談だと思った?まあどっちにしろもう後戻りはできないけどね」

そうか、俺はもう一週間の命になってしまったのか。
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