恋愛温暖化
体育の時間が終わり、私は保健室に向かっていた。


「結衣?どうしたの?」


「さっき足くじいた…氷貰ってくる」


香織はついていこうかと言ったが次の授業に間に合わなくなるといけないから一人で行くと言った。


足を引きずりながら保健室へと向かった。


ドアをノックした。


コンコン…


………


コンコン…

……………


「あれ…誰もいないのかな…」


私はドアを開いてみた。


「失礼します…」


保健室の中は誰もいなかった。


「うそでしょ…」


どうしよ…足の痛みはさっきにも増して痛くなってきた…


職員室にいる先生を呼ぼうと思ったが、そこまで歩いて行ける体力も残っていなかった。


すると…


「先生…いないのか?」


「えっ!」


田村君が私の後ろにいた。

私の頭の上で顔を出し、保健室の中を見渡した。


「近いんですけど…」


私と田村君の距離は1センチもなかった。


「入ろうぜ…」


そう言うと私を押して中に入った。


「ちょっと…」


田村君は電気をつけるとベッドに倒れた。


私はその場にあった椅子に座ると、氷がどこにあるか調べた。


私がキョロキョロしているのを見ていた田村君は、立ち上がると氷を出し袋にいれて持って来てくれた。


「なんで…分かったの?」


「お前が足くじいたの見てたから…多分保健室に行くな〜と思ったからオレも来た」


「どうして…」


「どうしてだろう…」


そう言うと、またベッドに倒れ込んだ。


氷をあてて少し痛みがおさまった私は体温計をとり、田村君に渡した。


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