【完】別れの季節、出逢いの季節-勿忘草の想い-
合格発表
「春ーっ!起きなさい!勝人と藤架来てるんだから!!」

「ん…?」

「もう8時よ!」


「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっ!!??」


 一秒と経たずに布団から飛び出した私。


 まさかもう…8時なんて…。

 昨日緊張しすぎで寝れなかった上に、まさかの目覚ましかけ忘れ。


 最悪。


「ごめん二人とも。今起きた」

「「マジですか」」


 二人そろってあっけに取られたような声なのが分かる。

 ごめんなさい…。私のせいで……。


「とりあえず着替えてすぐでなさい!」

「はーいっ!」


 顔も水でしか洗ってないし、髪も手ぐしでぐちゃぐちゃ。

 それでも、結果を見るのが優先だった。


「なんで春ってこう大事なときに弱いんだよ」

「う゛…ごめんなさい」


 平謝りする私に藤架が声をかける。


「緊張で寝れなかったんでしょ?受験の時あたしもそうだったからわかるよ」


 …そういえば藤架言ってたな。

 あまりの緊張で6時間くらいしか寝れなかったって。

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