俺様婚約者~お見合いからの始まり~
『……冗談じゃないわよ。

どうせ、苦労知らずのボンボンでしょ?………』

う…うっわぁー……。

私、本人目の前にして、あんな事……。

…でも、四年も前の事だもの、悠斗だって、忘れて……、

「俺は『頭からっぽのボンボン』だからね、そうだろ?」

「………。」

…覚えてるわよね、悠斗だもの。

「…ご、…ごめんなさい…」

悠斗は、あははと笑ってから、

「許してほしかったら、今から俺の言う通りにしろ」

と言ってニヤリと笑った。

…出た…。その笑顔…。

でも、…逆らえない。

「……はい」

素直に返事をすると、悠斗は満足そうに「よし」と言って車を静かに走らせた。




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