俺様婚約者~お見合いからの始まり~
そんな私を見て悠斗がフッと顔を緩めた。

「…四年前までは…な」

…え…。

…四年前…。

私と出会ったあの時…?

「少年時代に一番大切なものを諦めた。
その時から…自分は…、自分の人生は、澤乃井と父親の為だけにある様な、そんな気がしていた。

…全てがどうでも良かった。
そこに…、俺の意思は全くなかった。
それでも、まあ、良かった。…どうせ、どうなるにしろ満足なんか得られないんだ。」

…私は何も言えなかった。
慰める事も、励ます事も。
私の言葉なんて彼にとっては何の希望にも繋がらない。


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