先生が教えてくれたこと
012.
―ピーンポーン
7時に鳴る家のチャイム。
このチャイムが鳴るのもあとわずか。
ひょっとしたら今日で最後になるかもしれない。
そう思うと急に寂しさが込み上げてきた。
そしてこの前のハプニングに対する不安にも襲われた。
よしっ!大丈夫!
あたしは気持ちを落ち着けて気合いを入れてから、ドアを開けた。
「よっ!」
いつもと変わらない先生。
きっと悠哉先輩が何とかしてくれたのだろう。