綺麗なお兄さんは好きですか?





「誰だ、お前…。」


眉をしかめて僕を睨む



「…………っ。」


名前を言おうとして止めた


これは使えるかもしれない




昔僕の心についた傷を

コイツにもつけるチャンスじゃないか?




いや、そんな事考えちゃダメだ




明日には元に戻って
また平凡な生活を…





「…答える気はないようね。まぁ良いわ…。」

凜は腕を組む
そして僕をじっと見つめた


「ここに篠原って奴、来なかった?」


こりゃまた偉そうな態度



ってかそれ僕だし
お前の前に立ってる僕が篠原ですよー



全く幼なじみなら気づけよ


まぁ教える必要もないし


「さぁ、ね」


クスリと笑って凜の横を通り過ぎた




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