隣の人形
そんな俺に気づいたのか、彼女は翻訳機にスイッチを入れた。
彼女が小さく英語を呟き、
翻訳機が喋る。
「私に欲情?」
どんな翻訳機だ。
「え?」
「可愛い私に欲情、ムラムラした?」
片言にもほどがある。
「いや、しない」
「嘘」
「え」
「私には、わかる」
これは翻訳機の故障だろうか?
リアル電波だろうか。
リアル超能力者だろうか。
迷っていると彼女は言う。
「私、は神を憎んでいる。実際は神を名乗る人間を」
怖い。
なんで初対面でこんなことを