隣の人形

言いたいことは分からなくもないが。
よく知りもしない人を、精神異常というのや、
初対面で親友を幽霊フェチだと喚くこの娘もどうかと思うなぁ。


ちらりと彼女をみる。
彼女の、
白い肌は、病的なまでに美しい。
そして彼女の肌にはやはり、痣というか切り傷がある。

俺は確信した。
やはり虐待を受けているのだ。
やはり、そうなのだ。

「寺崎さんは幽霊が好きなのよ?
人間よりもね?
だから姉さんは幽霊になりたいと、言っていたの」

少女は泣きそうだった。


「ねぇあそこの、施設の人達も、みな、幽霊になりたいと、言っていたわ」
グラウンドで、サッカーをやってる声がする。

「寺崎さんが好きだから」


「幽霊になった所で、生きてる者と、死んだ者が一緒に、生きてなんてゆけないのに」



「中には、本当に自殺した人も何人か、いるのよ?
寺崎さんは、他人を死においやってる」

「私の友達も、死んだ」



「許さない」

彼女はそういい。
さっていった。

頭が混乱していた。寺崎が殺人幇助を?


幽霊が好きだから?
分からない。




めりあちゃん達に別れをつげ、寺崎と合流をする。

先ほどの話が頭を巡っている。
ぐるぐると。
< 211 / 211 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:3

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

名探偵と父親

総文字数/2,595

ミステリー・サスペンス14ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
それにしても犯人は、 なぜ、名探偵がいる時に犯罪をわざわざ犯すのだろうか。
名探偵と弟

総文字数/3,062

ミステリー・サスペンス17ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
僕の弟は殺人鬼である。
ななちゃん

総文字数/6,624

ホラー・オカルト21ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
ななは、心の病気なんです。 先生、ななを助けて下さい。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop