あなたは先生。あたしは生徒。
クリスマス
【大和】



「高瀬は吉沢に何あげるんだ?」

「俺?俺は夏希が欲しがってた財布!!」



財布…。



「何?クリスマスプレゼントの相談??」

「あぁ。青山は彼女いないんだよな??」

「それがさぁ、3年生に告られて、付き合っちゃいました!!」

「マジ!?花はもういいの??」

「いいの。俺、中先に勝てる気しないも~ん。」



俺は今、数学準備室で高瀬と青山と会議中。



議題はクリスマス。



「じゃあクリスマスは何かやんのか?」

「俺はね、旅行!!」

「青山…。魂胆見え見え…。」

「えへ!!で?中先は何かあげるんだろ?」

「それがなぁ、花が何欲しいかわかんなくてよぉ…。あいつ欲が少ないっつーか、アレ買って!!とか言わねぇんだよ。」

「聞けばいいじゃん。」

「聞いたよ!!聞いたら『大和のお家に行ければ何もいらない!!』だって…」

「連れて行けば?」

「まぁな、それはいいんだけどやっぱりクリスマスと言ったらプレゼントだろ?俺、社会人だし…」

「指輪は?」

「花の実家に行った時にあげた。」

「ネックレス!!」

「文化祭の前辺りにあげた…」



あげたもんばっかりだ…。



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