泣き顔にサヨナラのキス
     

孝太はあたしに、どんな労いの言葉を掛けてくれるだろう。


早く顔が見たいな。


なんだか、今日なら少々の我が儘も赦される気がする。


こんな勝手なことを考えたりして。


仕事の充実感と引き換えに、孝太を傷付けている事にあたしは気がついていなかった。

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