向日葵の逝く先
 


その後、わたしはビー玉を探した。


探して探して探して、

「夏休みだからっていつまでも外にいないの!」

とお母さんに怒られるまで、探した。



結局ビー玉は見つからなくて。



いびきをかいて眠っている弟の額に

『バカでごめんなさい』

と赤ペンで書いてやった。


ふっふっふ。

敵にいつ襲われるともかぎらないのに、のんきに寝ている奴が悪いのだ。


 
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