群青の月

◆Side‥冬夜


【Side‥冬夜】



近所のコンビニに着いて店内に入ると、スーツを着たサラリーマンやOL風の人達の姿がやけに目に付いて…


途端に居心地が悪くなり、言いようの無い苛立ちが一気に募った。


性急(セイキュウ)に店内を一周し、商品をまともに見る事も無く適当にカゴの中に放り込んでいく。


人の出入りの激しいコンビニのドアの方に惹かれるように視線を遣ったのは、ちょうどレジで会計を済ませていた時だった。


「……っ!?柚葉っ……!?」


そこには、あれ程会いたいと切(セツ)に願っていた柚葉の姿が、確かに在(ア)ったんだ――…。


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