群青の月
背中を伝わって感じる鼓動が、少しだけ速くて…


性急に思えるその速度に心が少しずつ乱されていく気がして、やっぱり落ち着かなかった。


それなのに…


そんな気持ちになってもまだ、あたしの体が冬夜から離れようとしないのは、きっと面倒臭くなってしまったからに違いないんだ…。


また、そんな言い訳染みた事を考えている自分(アタシ)には気付かない振りをして、無理矢理キュッと目を閉じる。


落ち着かない気持ちと、冬夜の腕の温もりにどこかホッとしているあたしの心は、相反する二つの感情に占められていた――…。


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