群青の月

◆Side‥冬夜


【Side‥冬夜】



「ハァ……」


もう何度目かわからないため息が、リビングに響く。


柚葉がいない時間はこんなにも長いのかと思い知り、眉間に寄せたシワが消える事は無い。


心にポッカリと穴が空いたように、何だか妙に寂しかった。


電話をしてみようかと携帯を持ったのは、もう1時間も前の事…。


だけど…


『今日は来ない』と宣言されているだけに、発信ボタンを押す勇気は出ない。


ただ携帯を握ったり離したりしては、ため息を漏らすだけ…。


その度に、情けない自分自身に心底嫌気が差していた――…。


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