群青の月
冬夜が何を言いたいのかを理解しながらも、今は彼の求める答えを発するつもりは無い。


そんなあたしの気持ちを見透かすように、冬夜が小さなため息を落とした。


だけど…


そのため息に嫌な感じは少しも無くて、どちらかと言えば安堵感から出たもののように思えた。


「俺は、お前が言いたくないと思ってる事を無理に訊き出すつもりはないよ……。そりゃ、『気にならない』って言ったら嘘になるし、正直に言うと何があったのか知りたいとは思ってる。でも……」


冬夜はそこで一呼吸置いた後、小さな笑みを浮かべた。


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