群青の月
しばらく考え込むような表情を見せていた冬夜が、あたしの顎からそっと指を離した。


「……その後は?」


「その……後は……」


冬夜は途切れた言葉に眉を寄せたけど、怒る訳でも無く、ただ黙ってあたしを見つめている。


「3日目の朝に、声が出るようになった事に気付いたんだけど……」


そこまで話した後、息を小さく吐いた。


「……けど?」


5日間も黙っていたせいか、言葉を発する度に喉が渇いていく気がする。


だけど、促す冬夜に応える為にゆっくりと息を吸って、話を続けた。


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