群青の月
「腹減った……」


ポツリと落とされた言葉に、つい体をビクリと強張らせてしまった。


そんな風になってしまうくらい緊張していたんだって事に気付いて、益々どうすればいいのかわからなくなる。


冬夜は、自分の腕の中で体を強張らせたあたしの気持ちを察するように、ゆっくりと離れた。


「ちょっと早いけど、何か食う?それとも、もう少ししてからどこかにモーニングでも食いに行くか?」


ニッコリと笑った彼が、あたしに返事を促す。


少しの間黙っていたあたしは、唇を動かした。


「行きたくない……」


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