群青の月

◆Side‥冬夜


【Side‥冬夜】



たった今、柚葉が吐き捨てるように落とした言葉は、まるで淀んだ夜空に吸い込まれるように消えた。


目を見開きながら、一瞬だけ自分の耳を疑う。


柚葉の冷めた瞳には何か理由があるような気がしていたけど、まさか体を売っているなんて思ってもみなくて…


そんな行為をしている女を目の前にして、俺は言葉を失ってしまっていた。


「……何?同情でもしてるの?それとも、つまらない説教でもするつもり?」


しばらく黙っていると、柚葉は欝陶しそうな表情で俺を見ながらため息をつき、矢継(ヤツ)ぎ早(バヤ)に訊いた。


< 47 / 1,000 >

この作品をシェア

pagetop