群青の月
苦しみに歪む柚葉の表情は、今までで一番人間らしさを見せている気がした。


その瞬間、自分の中の何かがプツリと切れた気がして…


痛む胸を隠すように唇をギュッと噛み締め、柚葉の体を強く抱き締めた。


「……っ!」


息を漏らした彼女が、俺の体を引き剥がそうと抵抗を見せる。


だけど…


俺はそれを許さずに、益々腕に力を込めた。


「触……っ!」


言い終わる前に嗚咽を漏らした柚葉の背中を、優しく撫でる。


すると、次第に彼女の体から力が抜けていき、抵抗を見せなくなった――…。


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