群青の月
「話したい事が……ある……」


戸惑いながらも小さく告げると、ガラスに映る冬夜が不思議そうな顔をした後、すぐに柔らかく微笑んだ。


「柚葉の事なら、俺はいつでもどんな話でも聞くから」


あたしの不安を見透かすように紡がれた言葉に、胸の奥で燻っていた緊張が和らぐ。


だけど…


これから話すのは、あまりにも汚れ過ぎた過去の事…。


だから…


冬夜がそれを聞いた後でどう思うのかって事を考えると、堪らなく恐い。


そして、心を包んだままの大きな大きな不安も、やっぱり消える事は無かった。


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